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意思決定なき分析と調査の積み重ね(第3回)

 未来が見えない中で目指すべきゴールを仮説設定するということ
は大きな勇気が要ります。しかし、わが社の目指すべきゴールを示
すということはトップしかできません。不安だから、確信がないか
らといってそれを示さない限り、社員は目的・目標の分からない暗
闇にただ一生懸命船を漕ぐことになります。そのような会社の症状
として共通する特徴は、社員は不安感と徒労感に包まれ、積極性を
喪失し、考えることを放棄して目先の無難な課題だけに取り組むよ
うになります。また、そのような会社の経営者に限って、「うちの社
員はやる気がない」と嘆きます。
 ではこのような状況下において、目指すべきゴールを仮説設定す
るために必要なポイントとは何でしょうか。もちろん意思決定のた
めの調査や分析は必要です。それなくしてはまったく根拠のない「勘
と経験と度胸」の意思決定になってしまいます。しかしポイントは
その調査や分析をベースにして幹部とともに、わが社の使命、わが
社の事業、提供すべき価値・創出すべき価値からわが社の近未来に
おいて実現すべき姿を検討することです。その中からやるべきこと、
やらなくてはならないことが見えてきます。それがわが社の将来の
方向性です。つまり、わが社の将来の方向性は、調査や分析の彼方
にあるのではなく、「わが社の使命を果たす」という意思の中にこそ
あるのです。(福島光伸)